【医学部学士編入】合格するまでにかかる費用は?

こんばんは。なぐーです。

学士編入試験の受験を続ける上でネックになるのがお金の問題ですよね。お金の問題もあり、仕事を継続しながら試験勉強をする方も多いと思います。果たして、

学士編入試験の受験を決意してから、合格を勝ち取るまで、一体どれくらいの費用がかかるのでしょうか?今回は、受験にかかる総費用を

  • 教材関連費(勉強するためにかかる費用)
  • 受験関連費

の2つに分けて考えてみました。

目次

教材関連費

予備校代

医学部学士編入の受験生の多くは予備校を使用しています。圧倒的な合格実績を誇っている「河合塾KALS」の1強状態と言ってよいでしょう。

『特に生命科学の講義の質が非常に高い!』との声を良く耳にします。

河合塾KALSに通学する場合、入会金¥10,000円の他に、コースによって以下の受講料がかかります。

コース例受講料
総合コース¥1,405,800
基礎 + 完成 + 実戦コース¥1,095,600
生命科学基礎シリーズ(単科)¥302,500
2021年8月現在:河合塾KALS公式HP(https://www.kals.jp/medical-trn/tuition-fee/)より

金額としては、コースにもよりますが100万円〜140万円程度になる模様です。決して安い金額ではありません。

ただ、各大学の過去問の分析を踏まえた講義やテスト・面接や小論文の対策まで充実している、と受講者の方に聞いたことがあり、学士編入試験の合格に近づくための手段として有力であることは間違いないようです。

私は通学こそしていなかったものの、公開模試や生命科学テストバンクの利用でお世話になりました。特に生命科学系の勉強が初学である方、仕事と並行しながら学習している方を中心に、多くの方が通われていた印象です。

参考書代

勉強するためには、参考書代が当然かかります。

河合塾KALSなどの予備校に通っている場合は予備校から教材の提供があると思いますので、この費用はほぼ0になるでしょう。通学しない方の場合は教材を自分で選定・調達する必要があり、ここにも費用がかかります。

予備校に通学するメリットは、この選定の過程を飛ばせる点にもありますね…

特に大学範囲の参考書は高校範囲に比べて高額な場合が多く、メルカリやAmazonのマーケットプレイスなどの中古商品の利用も検討した方が良いでしょう。

例えば学士編入試験の生命科学を勉強する上で有用と言われる「Essential細胞生物学」は、新品で買うと¥8,800となかなか良いお値段です(私はメルカリで¥3,500円で購入しました)。

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私の場合、生命科学をはじめとして物理学・化学・数学・小論文等の参考書を自分で調達したため、¥30,000程度かかりました。

物理学や化学が出題されない大学を中心に受験する場合にはもう少し抑えられますが、概ね¥20,000〜¥30,000円程度を見込んでおいた方が良いでしょう。

その他

この他にも教材関連費がかかります。その代表例がTOEICやTOEFLなどの英語外部試験の受験費用です。

医学部学士編入を実施する大学の中には、出願時にTOEICやTOEFLのスコア提出を求める大学があり、場合によってはそのスコアが直接選抜試験の点数に算入されます。

なお、2022年度試験では、以下の8大学で英語外部試験の提出が求められています(2021年8月現在の情報)。

  • 北海道大学(TOEIC or TOEFL)
  • 弘前大学(TOEIC)
  • 東京医科歯科大学(TOEFL 80点以上)
  • 金沢大学(TOEFL)
  • 大阪大学(TOEIC or TOEFL)
  • 岡山大学(TOEFL 60点以上)
  • 島根大学(TOEIC 600点以上)
  • 香川大学(TOEIC 600点以上)

これらの大学に出願するためには当然スコアの用意が必須であり、各試験を受験する必要があります。

2021年8月現在、TOEIC L&Rの受験費用は¥6,490、TOEFL iBTの受験費用は$245(およそ¥27,000)です。

TOEIC L&R の受験料は2021年10月より値上げされ、¥7,810となるようです。
https://www.iibc-global.org/info/important/imp_27.html

納得いくスコアを獲得するためにそれぞれ2回受験すると仮定した場合、会場までの交通費も含めておよそ¥70,000程度かかる計算になります。

この他にも、志望理由書の添削、面接の練習などを合格者にお願いする場合には謝礼が必要となります。

また、人によって勉強に集中できる環境は異なります。自宅で勉強することが難しい場合、カフェや図書館で勉強することになりますが、カフェを利用する際には当然飲食に費用がかかります。

私も自宅で集中できない時には近くの「CAFE de CRIE」に通っていました…

以上、勉強するためにかかる費用を合計すると、以下のようになります。

項目金額
①予備校代(河合塾KALSを想定)¥1,400,000
②参考書代(独学の場合)¥30,000
③英語試験受験費(TOEIC, TOEFL2回ずつ)¥70,000
合計A(予備校通学:①+③)¥1,470,000
合計B(予備校なし:②+③)¥100,000

予備校ありではおよそ150万円、なしではおよそ10万円となりました。

予備校の有無で大幅に費用が違いますが、どちらが良いという議論をここでしたいわけではありません。自身の現状を把握した上で、予備校の必要性を検討することが重要かと思います。

受験関連費

さて、ここまで勉強に必要な費用を計算してきましたが、学士編入試験は受験そのものにも多額の費用がかかります。

今回は、最も一般的な「1次試験が筆記試験、2次試験が面接試験」というパターンを想定し、受験大学に合計2回通った場合どれくらいの費用がかかるのかを概算してみましょう。

受験料

正式には「検定料」と呼ばれる費用で、出願時に支払う必要があるものです。

特殊な事情がない限り、受験の途中で辞退したとしてもこの費用が返還されることはありません。(2021年度試験では、新型コロナウイルス感染症の影響で試験日程が大きく変動し、変更後の日程で受験できない場合には受験料が返還されることがありました)。

受験料は基本的にどの大学も¥30,000となっているようです。したがって¥30,000×出願大学数の費用がかかります。

個人的にはこれが非常に重たいです。受験辞退してもかかりますので…

交通費

受験の際には、当然出願した大学に行かなければならず、交通費がかかります。

交通費は受験する大学によって大幅に異なりますが、今回の試算では東京在住の人が受験しに行くとして、受験生の多い滋賀医科大学(新幹線ルート)、鹿児島大学(飛行機ルート)を計算してみました。

滋賀医科大学の最寄りは滋賀医大前というバス停らしく、東京駅からの交通費は以下のようになりました。

項目金額
新幹線(東京→米原:指定席)下に含む
在来線(米原→瀬田)¥13,380
バス(瀬田→滋賀医大前)¥260
合計¥13,640

1回の受験に際してはこれを往復するので、自宅の最寄駅から東京駅までの交通費を含めると¥30,000程度と考えられます(同じく新幹線でアクセスできる大阪大学、岡山大学、富山大学の交通費もこれくらいでしょう)。

対して鹿児島大学の最寄りは大学病院前というバス停らしく、東京駅からの交通費は以下のようになりました。
(私実際受験していないので間違っているかもしれません)

なお、飛行機は執筆日から約2ヶ月後の週末(金曜日到着、土曜日発)としました。

項目金額
在来線(東京→羽田空港)¥649
飛行機(羽田→鹿児島空港:ANA)約¥30,000
バス(鹿児島空港→鹿児島中央駅)¥1,300
在来線(鹿児島中央→宇宿)¥210
バス(宇宿→大学病院前)¥140
合計¥32,110

往復で考えると¥65,000程度でした(高くないですか?)。ちなみに、Peachなどの格安航空会社を使うと新幹線と同額の¥30,000程度で往復できるようです。

以上2パターンを調べてみましたが、簡単のため少しまとめてみようと思います。

学士編入を実施している大学を列挙してみると、東京から新幹線でアクセスできる大学、飛行機でアクセスする大学の数がおよそ1:1程度です。したがって、試験1回あたりにかかる交通費は、新幹線パターンと飛行機パターンの平均をとっておよそ¥40,000としても大きなずれはないでしょう。(格安航空を使う可能性を考えて、下方向に概算しています)

これを筆記試験・面接試験と2回繰り返すため、1大学あたりの受験にかかる平均交通費はおよそ¥80,000程度と考えられます。

他の方のブログでは「¥30,000/1往復」と書かれていることが多いため、なんだか高めに概算されてしまったような気がします。

宿泊費

受験の際は基本的に前泊すると考えられますので、宿泊費がかかります。

これに関しては、受験する大学による差はほとんどないと言って良いと思います。1泊あたり¥5,000程度を払えば十分なビジネスホテルに宿泊し、身体を休めることができるでしょう。

1大学あたり2回試験がありますので、宿泊費はおよそ¥10,000程度と考えられます。

細々した費用

これ以外にも細々とした費用がかかります。

出願資料の多くは簡易書留・速達で大学に郵送することになりますが、これには¥730の郵送費がかかります。出願用の封筒費、返信用切手、出願用紙の印刷などを含めると、1大学あたり¥1,000程度はかかると考えて良いでしょう。

1回あたりの金額は小さいといえど、積み重なると「何にお金を払っているんだろう…」という気持ちになります。

ここまでの内容を踏まえると、受験大学1校ごとにかかる費用を合計すると、以下のようになります。

項目金額
受験料¥30,000
交通費(往復2回)¥80,000
宿泊費(2回)¥10,000
郵送費など¥1,000
合計C¥121,000

合計は12万円程度/1大学で、これに受験大学の数を掛け算した金額がかかってくるわけです。

もちろん、受験を途中で辞退した場合や、筆記試験で不合格となり面接試験を受験できなくなった場合はこれよりも金額が小さくなります。しかし、最大でどれくらいの出費があるかを想定しておくことは重要でしょう。

まとめ:結局いくらかかるのか?

ここまでの費用をまとめると、以下のようになります。

項目金額
教材関連費A(予備校通学)¥1,470,000
教材関連費B(予備校なし)¥100,000
受験関連費C¥121,000/1大学

受験大学数によって総費用は異なりますが、河合塾KALSによると、5〜10大学受験される方が多いとのことです。

Q. 何校くらい受験するのがベストですか?
A. 人によって大きく異なりますが、5~10校程度受験されている方が多いです。

河合塾KALS公式HP(https://www.kals.jp/medical-trn/outline/

したがって、予備校通学ありで5校を受験した場合には、合計¥2,075,000/年、10校を受験した場合には合計¥2,680,000/年がかかることになります。予備校に通学しない場合にはここからおよそ140万円が引かれる形です。

先ほども書いた通り、実際には全ての筆記試験に通過して2回の試験を受けられるとは限りませんし、途中で合格をもらって受験を終了する可能性もありますので、1年あたりの費用はこれ以下になることが多いです。

しかし繰り返しにはなりますが、「最大でどれくらいの出費の可能性があるか」を考えておくことは極めて重要です。受験のために生活が破綻してしまっては元も子もありませんので、この金額を冷静に考えた上で、受験戦略を立てることが必要です。

医学部学士編入試験の1年あたりの受験費用は、以下のような範囲に収まると考えられます。
※受験大学数は5〜10校の範囲
・予備校を利用する場合:200万〜250万円/年
・予備校を利用しない場合:60万〜100万円/年

記事が長くなりすぎてしまったので、別記事で私の受験時の具体的な費用について、包み隠さず書きたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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